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「戦後政治の中の日中関係―尖閣諸島問題をどう見るか―」畑田重夫先生の講演 

   畑田先生は、昔、名古屋大学法学部で国際政治史を講義してみえた方です。87歳ですが、講演の内容は鋭く、50数年前と少しもかわりません。講演の要点は以下のようでした。

 本論はまず、「第2次世界大戦後の世界情勢の大きな流れ」で、米ソ「冷戦」時代に全世界にはりめぐらされた軍事ブロックが対立したが、その中で中国革命の成功は社会主義を目指す独立国がうまれたことであり、極めて大きな意義をもっていた。

 1991年のソ連崩壊後、アメリカが唯一の超大国になったが、9・11事件後、アメリカ一極中心主義の崩壊への流れが起こり、かつてアメリカがソ連圏を取り巻いて張り巡らせた軍事ブロックはほとんど消滅している。この中で日本だけが突出してアメリカとの軍事同盟を強化しており、アメリカの4軍(陸、海、空、海兵)の基地をおいているのは日本だけである。アメリカは帝国主義国であり、軍産複合体が支配し、戦争をしなければやっていけない国になっている。

 ついで、「日本における“政権交代”と尖閣諸島問題」として、戦後ずっと、第一党であった自民党を、選挙という手段で政権から引き降ろした日本国民の力はすごい。革命や暴力でなく選挙で政治を変えた。 しかし民主党には外交政策がない。尖閣諸島は日本の領土だが、中国としっかり話ができない。選挙でもっと良い国にするうえで11月28日に投・開票が行われる沖縄県知事選と宜野湾市長選が極めて重要。両方で勝利すれば、日本の対米従属に大きな変化が生まれる。中国との粘り強い話し合いを含めて、核兵器も軍事基地もない北東アジアの実現を目指そう。

懇親会・歴史資料のパネル展示
 畑田先生の講演のあと、「華原の会」による盛り花に飾られた会場で、和やかな懇親会のひと時をすごしました。会場には写真のような県連の歴史を物語る貴重な資料・文物が展示されました。

60周年記念懇親のつどい

畑田さんに質問相次ぐ
 記念講演会のあと、午後4時15分から同じ会場で記念懇親のつどいが開かれ、40数人が参加しました。
 石川賢作県連会長が、会場の2方の壁に展示された14枚のパネル“協会・県連60年の歩み”について1枚ずつ要点を説明、さらに2014年の県連結成60周年、2020年の協会70周年に向けて奮闘する決意を表明しました。

二胡の演奏や舞踊披露も
 次いで在名の中国人二胡奏者・田東明さんの「蘇州夜曲」など3曲の演奏、かすりの会による「篠笛」「越中おわら節」はじめ八重山諸島竹富島の「マミドーマ」の現地仕込みの伝統舞踊が披露され、会場もおおいに盛り上がりました。

 第一部の講演が“時間足らず”だったため畑田重夫さんへの質問も相次ぎ、一つひとつ丁寧な答えが。参加者同士で語り合う輪もあちこちに生まれ、名残惜しい夕べとなりました。

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