県連活動ニュース

県連ニュース

稲沢支部

講演『一帯一路について』〈下〉  

 王家元氏(名古屋大学経済研究科博士課程)
 
 陸上の「一帯」シルクロード経済圏では、物流網(鉄道)の整備が行われ、主に3つのルート(アジア横断鉄道)があり、将来的に高速鉄道にする構想もあります。
▼1、シベリア鉄道:ロシア・ウラジオストク〜オランダ・ロッテルダム港の全長13000辧
▼2、新ユーラシア・ランドブリッジ:中国・江蘇省連雲港〜カザフスタン〜ロシア〜ベラルーシ〜ポーランド〜ドイツ〜オランダ・ロッテルダム港の全長10800辧
▼3、計画中のユーラシア・ランドブリッジ:中国・広東省深圳〜雲南省昆明〜ミャンマー〜バングラデシュ〜インド〜パキスタン〜トルコ〜東欧〜中欧〜オランダ・ロッテルダム港の全長15000辧
 鉄道整備は、主として、〕∩時間の短縮、海運に比べ輸送費が安い、C羚颪硫畩蠕源困鮠暖颪任る、っ羆アジアへの影響力を拡大する。
 一帯一路の戦略として5つの「互連互通」(相互接続)が挙げられます。
▼1、政策面でのコミュニケーションを図る。
▼2、道路の相互運行。
▼3、貿易の円滑化。▼4、通貨の流通を強化(人民元の国際化、基軸通貨を目指す)
▼5、国民の心を互いに通い合わせる。(親中国派の拡大) 中国の小平が進めた「改革開放」は、国内を中心としたもので外からの導入がメインであり、「特色ある社会主義市場経済」を主張し先進国を見て行われてきたが、「一帯一路」は対外政策であり、対外投資「走出去」がメインです。これまでにない多元化国際協力パターンの「地域統合」を主張し、新興市場をメインターゲットにして、中国の国際的影響力を強めていこうというものです。経済外交は、年々対外投資が増加し経済支援は更に増加していっています。02年から17年では経済支援の額は10倍以上になっています。
 日本政府は17年6月に協力姿勢を表明し17年11月の日中首脳会談で「第三国市場に於ける日中民間協力」を推進する方針で合意しました。 韓国・釜山港を通じて鉄道で中央アジアとヨーロッパまでつながり、陸上輸送で貿易を行う可能性、新たなFTAの形成、日中企業レベルの強力を期待するものですが、民間協力であり、北朝鮮が存在する以上、鉄道でヨーロッパまでつながることはできません。

一帯一路の問題点は主に3つ。
▼1、鉄道の整備に「標準軌道」の問題。中国からオランダ・ロッテルダム港まで同幅の軌道ではないので、途中で荷を別の台車に積みなおさなければなりません。
▼2、「債務の罠」問題。貧しい国のインフラ整備へ多額の経済支援。お金を貸して↓インフラ整備↓請け負うのは中国企業、中国鉄道、国有企業であり、お金は中国政府に還流。経済支援を受けた国には借金が残る。
▼3、アメリカとの関係。
 アメリカとの関係が悪化すると、中国経済に悪影響。

「一帯一路」には債務の罠と呼ばれる問題が存在するものの、長期的には後発国の経済成長の基となるインフラを整備することによって「互連互通」というのは間違いではないと思います。ただ、急激に推し進めているため反動も大きくなるのではないでしょうか。

このページの先頭にもどる

楽しさ広がる日中文化教室

日中文化交流

不再戦平和の活動

県連活動ニュース

日中友好協会の沿革と概要

協会の公式見解