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【10.11.15】60周年記念展示の「お宝」

郭沫若氏の色紙

   協会創立60周年記念の「お宝」の一つを挙げれば、私個人に関わるもので恐縮ですが、1955年2月に来日した郭沫若氏からいただいた色紙です。氏は当時、中国科学院院長であり、世界的に著名な歴史学者、詩人、書家でした。私は自主警備員としてホテルの廊下で徹夜していました。

 このとき書いてくださったのが、写真の色紙です。色紙の八文字は「論語」の一節ですが、この中に私の名刺の肩書きから「文」、「会」、「友」の三文字が、計四回使われていることに後で気づき、中国の文化人の奥深さに驚きました。

 見送りの折、名古屋駅で汽車の窓越しに握手して、私は「来日方長、後会有期」(いつか、また、お会いできる日を)と言いました。氏は「おっ」と一言、こんな中国語を知っているのか、という表情でした。

 氏は「文化大革命」の初期に、自分の業績を全否定する声明を出して、世界中の学者・研究者を驚かせ、氏への評価も大きく分かれました。
県連会長 石川賢作

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