中国経済躍進の一つのカギ
「土地の公有」が要因! 小島 進
私は中国大好き人間である。今までに8回訪れている。訪れるたびに「高速道路」が延長され、何処の大都市でも、再開発事業が急速に進められ巨大ビルが乱立し、昔の面影をみることが出来ない。
日本では巨大なダムや高速道路を造るために10年以上、30〜40年も掛かっても完成しないものがある。この違いはなんだろうか。
日本の公共事業は、土地を確保するために莫大な資金と時間が掛かるのが原因である。だが中国の公共事業のスピードの速さの原因は、「土地の公有」である。計画すれば、ただちにそこに住んでいる人を代替え地に移転させれば、その日から建設工事を始めることができるのだ。長江の巨大ダム建設では、100万人の人が移転させられた。
そして、投下した資金は完成した翌日から回収できるのである。このシステムが中国の経済発展の基礎であり、土地バブルで経済が破綻した日本とは本質的違いである。
いま、評価がいろいろある作家・司馬遼太郎は随想の中で、「土地は公有にすべきである」と主張していた。
これからも中国経済の発展に目を見張ることは間違いない。