− 県連・支部だより
中国残留孤児らに温かい手を♪
中国残留孤児を招いて授業☆ 日本福祉大学中央福祉専門学校 永井 淑子
中国残留日本人孤児の生活問題を題材に、社会福祉の相談援助演習の中で学び、シナリオを作って学生自身が演じながら援助の可能性や利用者の気持ちに寄り添う(理解する)授業を始めて4年目になります。昨年は、日中友好雄鷹会の紹介で、孤児の方と2世の方に学校に来て頂き、直接お話をお聞きすることができました。やはり当事者のお話には迫力があり、学生の関心も高いものでした。
特に学生は、中国にいたほうが言葉も通じるし文化の違いに苦労しないのに、あえて言葉も通じないし差別や貧困に苦しむ日本に戻って来て住みたいと思うのはなぜかという点を質問していました。「日本人だから、日本に住むのは当たり前」 というお答えでした。こんなにひどい目に遭うと、自分なら日本が嫌いになるのに・・・という学生の思いがあったと思いますが、自分は日本人だから日本人として日本社会に受け入れて欲しいという孤児の思いが、日本人のアイデンティティーの強さとして心に刻まれたようです。また、「新支援策」で経済的に楽になったとはいえ、いまだに言葉の壁に悩まされている孤児の方の生きづらさ、生活上の困難も感じることができました。 孤児の方々が、日本人として地域社会のなかで普通に生活できるよう、協会が力を入れて下さることを期待します。