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新京神社の鳥居は何処 長春の旧建設を巡る
満鉄図書館旧址の真向かいが新京神社址である。
先の『長春近代建筑図鑑』によれば、1915年10月29日現在地(旧南満鉄路付属地)に長春神社として創建され、29年昭和天皇即位4周年記念として第一次改修工事、32年新京神社と神社名変更、35年直径70cmから1mの石材を用い、高さ9m幅6mの大鳥居を建設し、その威容を整えたようである。
解放後54年に長春市政府機関幼稚園として利用され始め、その後拝殿は長春市政府第2幼稚園、社務所は吉林省人民政府機関第1幼稚園として使われたが、02年それらはすべて取り壊され現在の新しい建物が建築されたそうである。
鳥居が残る幼稚園
さて、鳥居がそのまま残っているとすれば東側か南側にあるはずだと考えたのが間違いであった。人民大街に面した幼稚園の東向きの綺麗な虹色の正門を過ぎて、鳥居を見つけるべく龍江路を右折し西へ向かった。しかし幼稚園への入り口はあるものの鳥居の気配は全くない。
しばらく進んで西一条街を右折すると、八島通水塔と西広場給水塔が目に入ってくる。このあたりは西一条街と北京大街が斜めに交差するあたりだから二つの給水塔がよく見える。
二つの給水塔
西広場給水塔は12年建設されたが、満鉄付属地の人口急増に対処すべく、33年更に大きな八島通水塔が建設されることになったのである。
長春在住 家田 修