日中文化交流

中国の旅

武漢・南京の旅(1)

響き合う思いは一つ 草の根交流 絶えることなく

日中友好協会愛知県連は3月24日から6日間にわたり武漢と南京へ旅をした。

岐阜県連の会員を含め一行は27人。参加者のひとり欧陽さんが武漢の出身であることから、今回の旅では観光もさることながら中国の庶民と交流・対話することを目的とした。また南京では、日本の中国侵略の象徴的存在ともいうべき南京大虐殺記念館の見学と名古屋市平和公園・平和堂に安置されている千手観音の故郷である毘蘆寺を訪問することであった。

 この旅行の準備中に思わぬ事件が突発した。それは河村名古屋市長が中国共産党南京市委員会代表団に対し南京大虐殺を否定する発言をしたことである。河村発言は、われわれの旅行計画にも直ちに支障をきたした。

武漢は湖北省の省都であり人口600万余りの大都市である。行政の最小単位は社区と呼ばれ人口数千人を束ねている。われわれは、数班に分かれ、ここを通じて一般の家庭を訪問し、懇談するつもりであったがこれが困難になった。

また武漢大学を訪問し日本語学部の学生と対話することも実施できるか旅行直前まで不安であった。旅行団代表は事前に駐名古屋総領事館を二度にわたり訪問し、馬興無領事に、われわれの民間交流の趣旨を説明し支障をきたさぬようにお願いした。また武漢大学の関係部局と欧陽さんはたびたび折衝し、結果として学生たちとの対話が実現した。  

武漢大学学生との交流

 武漢大学は広い敷地を有し森の中に各学部、大学院の建物が分布している感がある。学生4万人、職員8千人の大きな大学である。桜並木のある通路は武漢の名所とのことである。開花直前であったが、すでに市民が花見に訪れていた。そこで男女の学生合唱団が昼休みを利用し歌っていた。われわれが、日中友好協会の旗をかざすと拍手が起こり、われわれのために「夜来香」を歌って歓迎してくれた。

 3月26日午後、日本語学部の広い会議室で学生40人余りが参加して対話が始まった。懇談をスムースにおこなうため事前に日本人の生活事情など多岐にわたる質問が、われわれに送られていた。

河村発言の直後だけに、日本の政治や歴史に関する質問もあった。これらの質問に対して、日中友好、不再戦・平和の立場で私が文書に基づき説明した。それから小グループに分かれ、2時間余り熱心に会話が続き相互に理解が深まりたいへん有意義であった。最後に「北国の春」をみんなで歌って和やかに終わった。

武漢市民との 交流と観光

 武漢三鎮の一つ漢口に茶の市場がある。中国各地の銘茶が集積されていて数十軒の店舗が軒を連ねている。

広い街路は大きな並木道である。街路樹の下にはお茶が楽しめるようにどこの店先も椅子が並べられている。春先は落葉しているので日当たりが良い。夏は緑陰で茶を楽しむのであろう。店に入るとお茶や茶器、凝った机等売っている。もちろんお茶も飲ませてくれる。

ある一軒に入ると、そこには欧陽さんの友人である社区の党書記・楊さんたちが我々を待っていてくれた。

 通訳を交え、家族のこと、仕事のこと、わが町のことなど話が弾んだ。日本に行く機会があれば、富士山を見たいとのことであった。

古い町並みを歩く

古い町並み壇花林地区を歩いた。

小高い丘が起伏している。梅か桃かが咲いている。低木の木々は手入れが行き届いている。古い教会が美しい。道端には,こぎれいな喫茶店、画廊、刺繍や土産ものを売る店が連なっている。

道路から少し奥に入ったところに古い洋館があった。聞けば、昔北欧の人たちの租界地域とのことである。その一軒に、今は数家族も住んでいる。一家族あたりの部屋の面積は、甚だ少ない。

水道はあるがトイレは共用である。人のよさそうな主人は、底辺の労働者(仕事は雑役?)のようである。中国の格差社会の一端を見た思いであった。

日当たりの良い静かな道端で10人ほどの老婦が井戸端会議をしていた。我々がニーハォと挨拶したら、親しみをこめた返事が返ってきた。みんな齢は、70過ぎである。余生を悠然と楽しんでいる風であった。

 長江の南岸に有名な黄鶴楼がある。五層の高楼が一際美しい。エレベーターはあるが、70歳以上の人しか使えない。古人にならって最上階までゆっくり階段を登る。ここから長江が見渡せる。昔、李白が黄鶴楼で友人に送った詩の一節が想い起こされる。

 孤帆の遠影碧空に尽き
 唯見る長江の天際に流るるを

 このほか辛亥革命記念館や湖北省博物館を見学した。新装された伝統建築の豪壮な博物館は、庭も広く、日本の博物館と違って若い人たちが多かった。入館料は無料である。青銅器時代の礼器や古い陶器の壷や花瓶などが多い。史上名高い越王勾践の剣も陳列されていた。もう一度ゆっくり訪ねたい思いで館を後にした。

 (武漢・南京の旅  団長 鳥居達生)  

 

  黄鶴楼の前で

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