− 県連・支部だより
日中国交正常化40周年祝い 愛知の集い開く
「日中国交正常化40周年 愛知の集い」が10日、生協生活文化会館4階ホールで開かれ、60人が参加しました。
第1部で石川賢作会長が記念の講演を行い、新中国草創期の映画「ニエアル」を鑑賞。この後、会場を3階会議室に移しての第2部・祝賀会には駐名古屋中国総領事館から馬興無領事と曽理華領事アタッシェ、愛知華僑総会の丁秀山会長をはじめ各界の45人が出席・交流し、草の根の日中友好運動のいっそうの発展へ誓いを新たにしました。
パネルに見入る
会場ホールのステージには墨色鮮やかな「思いを新たに日中友好・不再戦・平和を! 日中国交正常化40周年 愛知の集い 主催 日中友好協会愛知県連合会」のポスター(木俣博さん揮毫)が掲げられ、参加者を迎えました。
2方の壁面ボードでは、県連がこれまでの催しで作成してきたパネル類からピックアップした「日中国交回復実現三千万署名のアピール」や1965年の国民的運動で使われた「日中国交回復三千万署名達成」のタスキの原物など10点余りの展示物が掲示され、開会前にじっくりと見入る人が相次ぎました。
集いは、木俣博、桜井久美子の両常任理事の司会で始められ、鳥居達生・副会長が開会あいさつし、「尖閣問題をテコに反中国の右傾化の流れが強まっているいまこそ、思いを新たに“日中友好・不再戦・平和を!”の声を大きく広げていきたい」と決意を述べました。
正常化での課題
石川会長は「いまこそ日中国交回復の原点に立って」のテーマで、45分にわたって講演。
1949年の新中国誕生から72年の国交正常化、そして尖閣問題の今日まで波乱と緊張、緩急きわまりない日中関係を大づかみにたどり、「国交正常化の過程では、(1)戦争責任問題(2)賠償請求問題(3)台湾との関係―の三つの課題が焦点となった」と指摘しました。
そして、「国交正常化交渉の当時も、40年を経たいまも、中国・東アジアへの過去の侵略戦争を真剣に反省しようとしない日本政府の頑な姿勢がつづき、日本人の加害意識の希薄さをもたらした。尖閣・竹島問題の根底にもこの歴史認識の問題があり、私たちの草の根の運動で国を動かしていくことが求められている」と結び、参加者の共感を呼びました(要約を次号に掲載の予定)。
若き趙丹の熱演
この後、休憩をはさんで映画「ニエアル」(DVD)の上映に移りました。
若き日の名優・趙丹が演じる、抗日のたたかいの中で「中国の『ラ・マルセイエーズ』(フランス革命の歌、後にフランス国歌)が必要だ」という仲間の提言に感動して一夜で「義勇軍行進曲」(中華人民共和国国歌)を書き上げたニエアルに参加者の誰もが魅せられ、2時間の長編を最後まで鑑賞。スクリーンに「劇終」の文字が浮かび上がると期せずして拍手が巻き起こりました。
第2部 日中国交正常化40周年祝賀会
「愛知の集い」につづいて、夕刻からは会場を同文化会館の3階会議室に移して第2部の「日中国交正常化40周年記念祝賀会」が開かれ、40数人が参加しました。再び「思いを新たに日中友好・不再戦・平和を! 日中国交正常化40周年 愛知の集い」のポスター。1部につづいて木俣博、桜井久美子さんが司会を務めました。
森谷副会長が音頭
駐名古屋中国総領事館の馬興無領事、曽理華領事アタッシェ、愛知華僑総会の丁秀山会長をはじめ各界各分野の人々が三つのテーブルを囲むなか、冨田好弘理事長があいさつし、心からの感謝の意を表しました。
森谷光夫副会長の音頭で「乾杯!」。ささやかな料理と飲み物を取りながらしばしの歓談の後、馬、曽の両氏が立ち、馬領事が「地球村の隣人である中日両国は仲良くつきあっていく以外に道はなく、経済、文化の面でも互いに親善を深めてまいりましょう」とあいさつ、拍手に包まれました。
ついで日本共産党愛知県委員会の本村伸子常任委員が、連帯と友好を込めて「憲法九条を守ってよりよい日中関係を築いていきたい」と語って馬領事らと握手を交わし、盛んな拍手を誘いました。
挨拶する馬興無領事
華豊の友から“夢”
司会者にマイクを向けられて、愛労連の田中知通副議長、丁秀山・愛知華僑総会会長、ノー・モア南京〉名古屋の会の平山良平代表らが次々とスピーチ。
この中で、華豊の友(豊田市の中国人ボランティア・グループ)の任利民会長が「私の夢は日中両国で“永久平和条約”を結ぶこと」と提案し、会場を沸かせました。
参加者の交流・歓談がつづき、和気あいあいの雰囲気のなか、“草の根の日中友好をいっそう発展させよう”との思いがあふれたひととき…。
締めのあいさつで、石川賢作会長が「“永久平和条約”の発想に頭をガツンとやられました。日中関係の修復を草の根で支え、草の上に押し上げていきましょう」と述べ、大きな拍手の中で祝賀の夕べを閉じました。
石川会長と懇談する王利民、任利民氏