− 県連・支部だより
第32回 愛知県連大会
河村「南京虐殺否定」暴言を許さず
日中友好協会愛知県連第32回大会は8日午後、名古屋市教育館で開かれ、全県から30余人が参加。大会議案、大会宣言、決算・予算などを全員の拍手で採択し、石川賢作会長はじめ新年度役員を選出しました。
鋭く政治に目を
「日中国交正常化40周年という年に、これをぶち壊す河村暴言に県連は直ちに抗議し、その行動は共同通信によって世界中に伝えられました。東京、名古屋、大阪の首長連合で日本をファッショ的な方向に持っていこうとしており、私たちは鋭く政治に目を向けて運動をすすめていかなければならない」――会長あいさつに今大会の気構えが示されました。
議長に石原洋一、桜井久美子の両常任理事を選出した後、起立して、中原東四郎元理事長ら物故者に黙とうを捧げました。しばしの静寂……。
草の根で前へ
駐名古屋中国総領事館の馬興無・友好担当領事は、来賓あいさつで「日中国交正常化40周年という年に合った交流のために総領事が北京に一時帰国中ですが、みなさんへよろしくとの伝言がありました」と報告。
また、河村発言にたいする県連の機敏な抗議にふれ、「逆流に抗して平和・友好を前進させるみなさんの活動は中国で広く知られており、今後とも草の根の国民間の交流を推し進めていきましょう」と結びました。
来賓あいさつには他に、日本共産党愛知県委員会から本村伸子常任委員、愛知県労働組合総連合から榑松佐一議長が参列。また、前日の7日に結成された「河村市長『南京虐殺否定』発言を撤回させる会」立ち上げの先頭に立ってきた「アジア太平洋・平和文化フォーラム」代表世話人の池住義憲・立教大学大学院教授が初めて出席し、参加者の拍手に迎えられました。
財政活動の課題
八木幸夫事務局長が11年度活動報告と12年度活動方針案の提案に立ち、5日付県連版で提起された議案のポイントを説明。第61回全国大会で決定された「中国『残留孤児』の配偶者の生活支援を求める請願署名」の取り組みにについて、「全国で10万、愛知で6000人の署名を集める一大運動をぜひ成功させていただきたい」と訴えました。
溝口郷史副理事長が11年度決算報告と12年度予算案を提案。あらかじめ手渡されていた詳細な数字のプリントをもとに概説し、「ここ4年ほど財政情況の明確化に努め、このような報告ができるところまできました。県連の力量から見て全体としては健全財政になってきているものの、他県に比べると中国語教室や太極拳など基本的な活動での収入の割合がまだ低く、この点を抜本的に改善していくことが課題となっています」と述べました。
中国人との交流
質疑・討議では6人が 発言。緑支部の石原洋一事務局長が、「毎月1回の事務局会議をはじめ中国語教室や太極拳、餃子パーティなどに取り組み、この6月には第4回支部総会をかねて南守夫・前愛知教育大教授を迎えて講演会を40人の参加で成功させたが、仲間増やしが思うようにすすんでいない」と報告しました。
豊田支部の澤村巧支部長は、在豊田中国人ボランティアグループ「華豊の友」とも共同して80人の参加で花見の会を成功させるなど中国人との交流を軸にした行事をすすめてきたことを話し、「あらゆる行事で必ず仲間増やしを追求していく姿勢を貫くことが大事」と強調しました。
鳥居達生副会長は、県連の文化教室で毎月、第3木曜日の午後に開いている『日本近現代史を読む』(新日本出版社)学習会について報告。「チューターも毎回交代してすすめ、河村発言の背景が分かるなど充実した学びの場になっています」と、いっそうの参加をよびかけました。
初参加の山口清明名古屋市議(港区)が、議会で河村発言について質問した模様を紹介し、また「港区には中国人が多く在住しており、みなさんももっと来ていただきたい」と希望しました。
「二外」で発展
北京第二外国語学院への短期語学留学は4年目を迎え、年ごとに信頼関係も深まってきました。担当の溝口副理事長は「ことしは東京、大阪、岐阜からの申し込みをふくめ11人が参加します。私は9月まで残り、中国語の勉強だけでなく新たな共同の関係を追求してきたい」と、「二外」との連携の発展について抱負を語りました。
南京きりえ展も
愛知きりえの会代表を務める桜井常任理事が、第44回全国きりえコンクールの結果について報告。全国で48人から83点の応募があり、愛知きりえの会の関係分では14人で28点を応募し、優秀作に4人4点、入選13人15点、準入選9人9点あったことを伝えました。
また、「3月の中国旅行を機に南京市との間で今年中にもきりえ展が開催される方向で協会本部が中国側と話をすすめています」と活動の発展ぶりを報告しました。
八木事務局長の討論のまとめの後、議案を拍手で採択。杵淵事務局次長から提案された2012年度新役員の推薦名簿で31人の新役員を選出し、第一回常任理事会で石川会長はじめ8人の常務会が承認されました。新たに松浦均常任理事が事務局次長に加わり、常務会のメンバーとなりました。
大会は緑支部の岩田芳子さんの朗読による「大会決議〈案〉」を盛んな拍手で採択。森谷光夫副会長が閉会あいさつで「右傾化の潮流が強まるなか、日中国交正常化40周年の年にふさわしい前進を切り開こう」と述べ、これを確認して終了しました。
メッセージ・祝電を寄せられた団体
日本中国友好協会、東京都連、岐阜県連、富山支部、福井支部、富山支部、神奈川県連、和歌山県連、京都府連、兵庫県連、福岡県連、中国人強制連行対策委員南守夫、自治労連愛知県本部、名古屋市職労、愛高教、共産党名古屋市議団、新婦人愛知県本部、愛知地域人権連合、革新・愛知の会、原水協愛知県、愛知県平和委員会、ユーラシア協会愛知県連、愛知県AALA連帯委、名古屋南部法律事務所
第32回県連大会選出役員
顧問 井上利雄、
河原稔、永吉秀嗣
会長 石川賢作
副会長 鳥居達生、
森谷光夫
理事長 冨田好弘
副理事長 溝口郷史
事務局長 八木幸夫
事務局次長 杵渕弘
松浦均
常任理事=井上和子、石原洋一、木俣博、桜井久美子、田中稔、西脇隆夫、浜島健
理事=朝倉嗣喜、五十嵐昭、伊藤三朗、伊藤充久、井上民穂、岩田芳子、澤村巧、高木礼次、塚本隆敏、仲野丘人、西山譲、原由紀子、堀好子、堀米亘、宮下紀代美、本村かすみ