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【07.10.10】平頂山虐殺事件75周年にあたって

平頂山虐殺記念館を訪ねて想うこと 県連副会長 大橋満男

有名な石炭の露天掘りがある中国遼寧省の無順市郊外で起きた平頂山虐殺事件から今年で75周年を迎える。事件は、1932年9月15日夜半から16日にかけて、炭坑や石油工場を襲った“匪賊”(抗日軍)を平頂山の住民たちが彼らを匿ったという口実のもとに、老若男女3000人の住民を関東軍無順守備隊によって虐殺されるという残虐極まりない事件であった。

私は、平頂山残虐記念館へこれまで5回訪問したが、訪問のたびに何時も感じることは、自分が無順にいた小学校4年生の10歳まで、平頂山で虐殺事件があった事など全く知らなかったし、父親を含めて当時の大人たちは事件のことを知っていたのだろうかという疑問を感じていた。そして私が事件を知ったのは、戦後国民党政権によって行われた瀋陽の軍事裁判で、無順炭鉱長の久保という人が平頂山事件の責任を取らされて銃殺に処せられたと聞き初めて知ったのであった。(久保炭鉱長は事件と直接関係がないといわれている)
 
さて、事件当日のことは2歳の幼児である私に記憶などあるはずもないし、事件について「あの時は恐ろしかった」「3人の子供を抱えて非難するのが精一杯」という母親の話を聞かされたのは随分後になってからである。
  

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