− 県連・支部だより
内モンゴルへお越しください
7月2日から、内モンゴル、大興安嶺の麓ハイラルへの旅行を計画しました。詳細はチラシをご参照ください。
そこで、岐阜大学大学院に留学し、この3月に修了後、高山に在住の張翻丹(ちょう・いたん)さん(会員)にふるさとを紹介してもらいました。 (旅行委員会)
私の出身は中国の内モンゴル自治区です。自分の出身を紹介するたびに、「朝青龍(モンゴル国)のところですか」と聞かれることがありますが、モンゴル国と内モンゴルとは一緒のようで異なった場所です。
私はモンゴル族です。体の中にモンゴル国の朝青龍と同じチンギス・ハンの血が流れていますが、国籍は中国です。
内モンゴルの漢民族は人口の80%以上を占めますが、それでも内モンゴルのモンゴル族がモンゴル国より多いそうです。 私は北京から飛行機で1時間ほど離れたフフホト市で生まれ育ち、生活環境と教育システムは中国大陸のほかの地域と同じなので、モンゴル語を学ぶ機会はありませんでした。
内モンゴルの人たちは、都市と草原に関わらず、性格が草原で走っている駿馬みたいに情熱がほとばしります。ですので、民族の歌や踊りと馬頭琴の曲も豪放磊落(らいらく)的なイメージがあります。モンゴル族は歌や踊りが得意な民族と言われ、もてなす時も酒、歌、踊り、馬頭琴を欠かすことはありません。
日本から最も近い中国の民族自治区は内モンゴル自治区です。ですので、少数民族の生活を体験したい方には、内モンゴルは一番良い選択肢です。 民族風情を体験する以上、自然も満喫できます。地理学的位置の特徴は内モンゴルに草原、砂漠、森林など豊富な観光資源をもたらしているからです。
省都であるフフホト市から数時間も走れば、地平線の先まで続く草原、散らされている真珠みたいな羊の群とポツポツ建つパオが見えるようになります。
そんな壮大な景色が目に入ると、どんなに消極的な人であっても、馬に乗って、豪快に見渡す限りの大草原を走り抜けたくなります。
パオで就寝する前、澄み透った空気を吸いながら、空一面に輝いている星を見上げるひと時は、まさに至福の安らぎと言えるでしょう。
これらの素晴らしさを多くの方々に知ってもらう機会が増えれば嬉しいことです。
岐阜県高山市在住
張 翻丹 岐阜大学大学院修了
中国内モンゴル自治区出身