− 県連・支部だより
2015 慶祝春節ひらく
和やかに二胡や三線の調べを満喫
参加者全員が立って日本語と中国語で合唱した「北国の春」、そして「沖縄を返せ」――日中友好協会愛知県連の「2015 慶祝春節」(新春のつどい)が7日、愛知民主会館2階ホールで開かれ、日中友好の発展へ草の根の運動を強めようと30余人で楽しく和やかなひとときを過ごしました。
会場正面に隷書体風の創作で「慶祝春節」の大きな文字に愛らしい3頭の羊のカットをあしらったポスター(靄山=木俣博さん揮毫)が、来場者の目を引きつけました。来賓に中国駐名古屋総領事館の馬興無・友好担当領事らを迎え、在名中国人や初参加の若い女性の姿もみられました。
▼先輩の事績を継ぎ
第1部「祝宴」は伊藤充久常任理事の司会でスタート。
主催者あいさつで石川賢作・会長は、「ことしは第二次世界大戦・日中戦争終結70周年という節目の年。1930年代に重慶で日本人民反戦同盟を立ち上げ前線の日本兵に『反戦』を訴えた鹿地亘の事績や、大府中国人強制連行・労働問題で病を隠して調査・追及の先頭に立ち、昨年急逝した南守夫・元愛知教育大教授の遺志を継ぎ、新たな前進の1年にしてゆきたい」と語りました。
馬領事は、「総領事館は皆さまの事業にも協力し、日中友好協会愛知県連合会の活動を高く評価しています。本村伸子先生が国会に出られてパイプも太くなりましたので民間の交流をもっと強めましょう」と呼びかけました。
来賓ではまた、日本共産党愛知県委員会の石山淳一・書記長が「昨年末の総選挙で本村伸子さんの当選に、総領事館から熱い祝電をいただきました」と謝意を表明、共感の拍手を呼びました。ついで、革新愛知の会の村上俊雄・事務室長から、連帯と共同の心のこもったあいさつを受けました。
森谷光夫・副会長の音頭で「乾杯!」、拍手の中で第2部に移りました。
▼若者の司会で交流
「文化交流」では前方のテーブルの前が見立てのステージに早変わり。女性の任玲(にんれい)さんが笑顔いっぱいに最初の司会を務めました。
出演の一番手は、昨年につづき愛知学院大院生で茉莉花芸術団の趙唯壹さんです。二胡の変遷を手短に語り、十八番の『戦馬奔騰』、『奔馳在千里草原』、『江南春色』、『故郷』の4曲を、それぞれ解説をして独奏。たっぷり20分余、さわやかな二胡の音色に参加者は静かに聴き入りました。
二番手は、司会を森春重さんと代わり、おなじみとなった琉球三線の浜盛重則さんが登場。「沖縄三線の淵源をたどると中国の弦楽器で、三味線に比べ棹が短いのが特徴」と話し、『かたみ節』、『花』、『安里屋ユンタ』、『ハイサイおじさん』を陽気に弾き、会場も手拍子をとり大いに盛り上がりました。
「とても楽しくすばらしいお二人の演奏でしたね」と、司会の森さん、任玲さんの日中若手コンビ。つづいて歓談とテーブルスピーチに移り、席を並べていた日中の若い女性たちに発言を求めました。
▼スピーチ相次ぎ
社会人一年生で昨年の「つどい」の司会を務めた王京徽(きょうき)さんが立ち、「去年は司会で緊張しっぱなしでしたが、きょうはみなさんと楽しんでいます」とにこやかにスピーチ。
「インターネットでこの催しを知り、飛んできました」と話したのは、北京第二外国語大学の留学から帰ってきたばかりの愛大生・新美朱理さん。「日中友好のためなら何でもやります」と、さっそく感想文(別項)を書いてくれることに。
先の春節祭で初めて県連のブースを訪ねてこの「つどい」を知ったHさんは、「嫌中感が高い中で中国の人々と友好を深めようと頑張っておられるみなさんのご活躍に感動しています」と語りました。
毎年参加の豊田「華豊の友」の任利民会長(司会の任玲さんのパパ)が「すばらしい文字のこのポスター、誰が書いたのですか」と尋ね、進行責任にあたっていた木俣常任理事が「私です」と、説明。任さんは「いやぁ、すごい書ですよ」と称え、会場からあらためて感嘆の拍手が起こりました。
飛び入りで、イケメンの若い曽珏(そうかく)領事アタッシェがダンス「ハイサイおじさん」を披露。「アンコール!」にいま一度踊り、喝采を浴びました。
冨田好弘・理事長が閉会あいさつで「安倍自公政権の暴走とのたたかいの中で迎えたつどいに多数ご参加いただき、互いの奮闘を誓い合う場となりました」と謝意を述べ、和やかな余韻の中で「つどい」の幕を閉じました。